「痩せたいから筋トレをしたい」
「筋トレは何をすればいいの?」
「そもそも筋トレだけで痩せるの?」
今回はこのようなお悩みをお持ちの方に向けて、筋トレで痩せるためのメニューや痩せるために必要な筋トレ以外のメニューもご紹介します。
目次
筋トレで痩せる理由
ここからはこの3つに対して細かく解説していきます。
脂肪の分解が促進される
代謝量が増えるから
脂肪1gは9kcalなので、1kgの脂肪を消費するには9000kcalのカロリーが必要かといえばそうではありません。人間の脂肪は「脂肪細胞」として蓄えられているので、全てが純粋な脂肪というわけではありません。脂肪細胞の約8割は脂質(あぶらの塊)ですが、残り2割ほどは水分や細胞を形成するさまざまな物質で構成されています。
TANITA公式サイト「カロリーとは」より
これを踏まえて計算すると脂肪1kgを消費するのに必要なエネルギー(カロリー)は、9kcal×1000g×80%=約7200kcal 程になります。
アフターバーン効果で痩せる
痩せるための筋トレメニューをご紹介
筋トレで痩せるためには強度の高いエクササイズが必要と事を話しました。
ここでは痩せるために必要な強度の高い筋トレをご紹介します。
「筋トレを有効活用して痩せたいけど筋肉はつけすぎたくない」などとお悩みの方もいらっしゃいますが、回数やプログラムの組み方を考慮するだけで解決します。
筋肉をつけすぎたくないとお悩みの方は回数を20回から30回で限界が来る重さで3セットを目標にして取り組んでみましょう。
スクワット
スクワットは、トレーニングの王様と呼ばれる種目で痩せるための筋トレとしては外せません。
下半身全体を刺激するため、「悩んだらスクワット」という取り入れ方でも結果的にダイエットに貢献するでしょう。
やり方と注意点
- 脚は肩幅に開く
- つま先を少し斜めに向けて、ひざとつま先の向きは同じ方向を向くようにしゃがんでいく。
- ヒップヒンジを意識して、股関節主導で動作をする。
- お尻と膝が平行になる位置までしゃがんだら立ち上がる。
- 初めての方は自重でOK
- 慣れてきた人はバーベルを担いで行ってみよう
デッドリフト
デッドリフトは主にハムストリングスやお尻の筋肉、体幹周りの筋肉を刺激するため、効率よく鍛えられる種目です。
痩せるためにはスクワットと同様外せない種目になるでしょう。
やり方と注意点
- バーベルもしくはダンベルを持ちまっすぐ立つ。
- 脚は肩幅に開く
- つま先を少し斜めに向けて、ひざとつま先の向きは同じ方向を向くようにしゃがんでいく。
- ヒップヒンジを意識して、股関節主導で動作をする。
- 身体が床と平行になるまで下げたら、同じ動作で引き上げる
ベンチプレス
ベンチプレスは大胸筋や三角筋、またその周りのインナー系の筋肉などたくさんの筋肉を刺激する種目です。
痩せるためには全身の筋肉を刺激して代謝を上げていく必要があるため、ベンチプレスもかなり優先順位が高い種目です。
やり方と注意点
- ベンチに寝てバーベルを握る
- 手幅の目安は、バーをおろしてくるときに前腕が床と垂直になるくらいが理想
- バーをラックアップし、肩の真上で支える
- 胸を張って、おろしてくるときはみぞおちにくるように斜めにおろす
- 元をたどるように斜め上に向かって押していき、肩の真上で支える位置に戻す。
- 設備がない人は腕立て伏せでもOK
- バーベルベンチプレスができない人はダンベルプレスなどでもOK
ブルガリアンスクワット
- 片足をベンチ台や椅子に置き、前足のお尻に重心を乗せて動作する
- しゃがむときに前の膝が出すぎないようにする
- 後ろの足は力を入れず、前足だけで支える
- 上がっていくときは前にある足を後ろにけるイメージ(階段を上るイメージで)
- ※スミスマシンでなくてもOK
ランジ
- 足を片足引いて下ろしていく動き
- ヒップリフトと同様、腰を反らせすぎず、背中は真っ直ぐのまま下ろしていく
- 上に上げるときはお尻を収縮させるイメージを持ってあげていく
- 10回3セットを目標に
- 後ろの足にはあまり力をかけずに、前の足だけでコントロールできるようにやりましょう!
痩せるためには筋トレ以外のメニューも組み合わせも重要
有酸素運動との組み合わせが最強
筋トレをすることで脂肪分解だけでなく、アフターバーンが起きるため、脂肪の燃焼に貢献するということを話しました。
逆に有酸素運動はこのアフターバーン効果は少ない運動ですが、運動中の脂肪燃焼効果はかなり高くなります。
つまり、筋トレを行い脂肪分解と中長期における脂肪燃焼状態。有酸素運動でスポット的に高い水準の脂肪燃焼状態を繰り返すことで、ダイエットが効率的に進むことが言えます。
上図は、有酸素運動のピークになっているところが有酸素運動を実施した時。
筋トレのピークになっているところが筋トレをした時です。
有酸素運動の効果がないときは筋トレのアフターバーン効果で燃焼効果を持続しながら、筋トレと有酸素運動を実施した時はより高いピークで脂肪燃焼効果を感じられる。といったイメージ図です。
HIITトレーニング
HIIT(High-Intensity Interval Training)は、短時間で効果的な運動を行うトレーニング方法として知られています。
HIITは高強度の運動と休憩を交互に行うため、代謝が高まり、短時間で多くのカロリーを消費します。また、高強度なため通常の筋トレ以上にアフターバーン効果が高まるのです。
トラップらは、若い女性を対象に、高強度の間欠的な運動トレーニング(HIIT)の脂肪減少と空腹時インスリンレベルへの影響を調査しました。8週間のトレーニングプログラムを実施し、HIITグループと有酸素トレーニンググループを比較しました。結果として、HIITグループでは脂肪量の減少と空腹時インスリンレベルの改善が見られました。この研究は、HIITトレーニングが若い女性の脂肪減少とインスリン感受性の向上に寄与することを示唆できます。
参考文献:Trapp, E. G., Chisholm, D. J., Freund, J., & Boutcher, S. H. (2008).
ここでは、トーキョーフィットネスアンバサダーEbaが解説した全身を4分間で鍛えるHIITトレーニングをご紹介します。
お腹を鍛える「バイシクルクランチ」
【主に使われる筋肉】腹直筋、腹斜筋、腸腰筋
まず1種目目はお腹を刺激していきます。
まず仰向けに寝てもらって、両手は頭の後ろです。
そのまま右の肘と左の膝を引き寄せてなるべくくっつけられるといいです。
反対側の脚はしっかり伸ばしましょう!
この動きをスイッチして交互に行っていきましょう。
プッシュアップ&プランクウォーク
【主に使われる筋肉】大胸筋、前鋸筋、三角筋
この種目は胸回りを使っていきます。
スタートポジションは立った状態です。
ここから前屈をして、手を床につけていきます。
そこから手で歩いていきましょう。
プッシュアップのポジションに来たらプッシュアップをしていきます。
女性の方や体力に自信がない方は膝をついて行いましょう!
プッシュアップが終わったら、また手で歩いて立ちポジションに戻っていきます。
この動きを何回か繰り返していきます。
マウンテンクライマー
【主に使われる筋肉】腹直筋、腹斜筋、腸腰筋
床に手をついてハイプランクという姿勢を作ります。
ハイプランクはプッシュアップのポジションのことです。
この時頭から踵まで一直線にして、手の下に腕をまっすぐセットしましょう。
その体勢のまま、膝を腕に向かってタッチしていきます。
この動きを素早く繰り返していきましょう!
スクワット
【主に使われる筋肉】大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋
スクワットは肩幅よりも広く足を広げ、つま先と膝を外向きにしていきましょう。
スタートポジションは腕をバンザイにしましょう。
このまま右腕を左の踵へタッチ、反対側もタッチ…を交互に素早く行います。
これをやっていきますが、もし余裕がある方はタッチした後切り返しの際ジャンプして強度を高めてみましょう!
筋トレで痩せるための食事メニュー
痩せるためには筋トレが重要で、そのメニューをご紹介しましたが、もちろん食事も重要になります。
ここからはダイエットを加速させるための食事メニューをお伝えしていきます。
ダイエットの優先順位
まず、ダイエットで食事やカロリーなどたくさん考えなければいけませんが、その前にこのグラフを意識することが重要です。
よく、食事のタイミングやサプリの摂取などで議論されることがありますが、まずはカロリーコントロールができないと痩せることができません。
ここの理解ができれば今取り組まなければいけないことが何か、明確になるはずです。
1日に摂取する目安のカロリー
カロリー制限ダイエットで痩せるためには、消費カロリー>摂取カロリー にすることです。
しかし、消費カロリーも摂取カロリーも、実際は事細かに把握することが不可能です。
下記は大体の目安にしてほしい摂取カロリーです。
身体活動レベル Ⅰ Ⅱ Ⅲ 18~29歳 2,300 2,650 3,050 30~49歳 2,300 2,700 3,050 50~64歳 2,200 2,600 2,950 65~74歳 2,050 2,400 2,750 75歳以上 1,800 2,100 – 男性の摂取カロリー目安
身体活動レベル Ⅰ Ⅱ Ⅲ 18~29歳 1,700 2,000 2,300 30~49歳 1,750 2,050 2,350 50~64歳 1,650 1,950 2,250 65~74歳 1,550 1,850 2,100 75歳以上 1,400 1,650 – 女性の摂取カロリー目安 身体活動レベル
ファディー「ダイエットするなら1日の摂取カロリーはどれくらい?具体的な数値や成功する6つのコツを紹介」https://furdi.jp/column/calorie-standard-3501/
- Ⅰ:自宅にいてほとんど外出しない
- Ⅱ:座り仕事が中心だが通勤、買い物、家事、軽いスポーツなどを行う
- Ⅲ:移動や立っていることが多い仕事の従事者、あるいはスポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている
まずはこのカロリーを目安に1日の摂取カロリーを設定してみましょう。
例えば身体活動レベルがIの女性で30歳の方は、1750kcalとなります。
この場合、大体1600〜1700kcalの摂取を心がけると少しずつ痩せていくと考えられます。
ただ、これでも痩せない場合は下記の点が懸念されるので、「しっかりできているか」を毎回復習しながらダイエットを進めていきましょう。
- 目安のカロリーよりも自分自身の消費カロリー量が少ない可能性があるため、ほんの少しだけ摂取カロリーを減らして、自分の本当のカロリー分岐点を探す。
- 筋トレで追い込めているか?
- 有酸素運動は定期的(1〜2/週)にできているか?
- HIITを取り入れているか
三大栄養素(PFC)の摂取量の決め方
三大栄養素は炭水化物、タンパク質、脂質の3つのことでカロリーを保っている物質のことです。筋トレで痩せる食事メニューを作るときは、この三大栄養素を考慮したメニューにする必要があります。
ここでは三大栄養素を考慮した食事メニューの作り方を解説します。
- まずはタンパク質の摂取量を決めましょう。
体重が75キロの人の場合、タンパク質の摂取量は約150gとなるのでタンパク質から得られるカロリーは約600kcalとなります。 - 次に脂質の摂取量は、先ほど示した個々にあった摂取カロリーの目安や、自分にあった摂取カロリーを使って算出します。
上図では2000kcalと設定しており、ここでは脂質の摂取カロリーは15〜20%をにしてほしいため、約300kcalとなります。これをグラムに換算すると約33gとなります。 - 最後に炭水化物は算出したタンパク質と脂質の量を全体のカロリーから引いた分だけ摂りましょう。
2000kcal-600kcal-300kcal=1100kcal→グラムに換算すると275gです
この計算により、
- P(タンパク質)=600kcal – 150g
- F(脂質)=300kcal – 33g
- C=1110kcal – 275g
となり、合計2000kcalの摂取カロリーが取れるメニューが出来上がりました。
三大栄養素の大体の摂取量がわかったら、これを基準に各栄養素の摂取量を調整していくと痩せていくことができます。
しかし、人によっては「炭水化物が太りやすい」「脂質が太りやすい」というのは変わってきますので、闇雲に増やすのは注意が必要です。
筋トレで痩せるためにはパーソナルジムもおすすめ
今回は筋トレで痩せるためのメニューをご紹介しました。
今回ご紹介したメニューを実施すれば痩せることができますが、ダイエットのための筋トレにおいてはフォームや進め方を適切に行うことでより効果的に痩せることができます。
最近では自宅でパーソナルトレーニングが受けられるジムも出てきているので、ぜひ活用してみてください。
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筋トレで痩せるためのメニューまとめ
筋トレで痩せるためのメニューは、スクワット・デッドリフト・ベンチプレス・ブルガリアンスクワット・ランジなどの種目を行うようにし、筋肉をつけすぎたくないとお悩みの方は回数を20回から30回で限界が来る重さで3セット。筋肉もしっかりとつけたいと思う方は10回で限界が来る重さで3セットがいいでしょう。
また、有酸素運動を取り入れることで、即効的な脂肪燃焼効果を得られ、HIITでアフターバーンも狙えるため、この二つのエクササイズをメニューに取り入れることも重要です。
ぜひ今回の内容を参考にして取り組んでみましょう!
笹森大生(ささもり・だいせい)