JBBF(JBBF:公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)で開催されるフィットネスビキニカテゴリで2019年、2021年に日本チャンピオンとなり、2019年に行われたアジア選手権では3位入賞となった小谷野彩香(こやの・あやか)さんに、『痩せるための食事』を伝授していただきました。
筋トレを始めたきっかけは「重力に逆らいたかったから」
ーートレーニングを始めたきっかけを教えてください。
最初に憧れたのはインスタでよく見る外人の女性でした。それを見てからお尻をあげたいと思ったんです。
このまま行くと体全体が重力と共に垂れ下がっていく感じがしたのでトレーニングをして改善していこうと思いました。
単純に重力に逆らいたかったんです。笑
ーーー重力に逆らいたいというのはパワーワードですね… トレーニングはいつから始めたのでしょうか。
大学生の時に大学の中にあるジムに通っていて、その時からなんとなくトレーニングをしていました。
卒業してからは通うジムがなくなったのでゴールドジムに入会しました。
当時は自重トレーニングや有酸素運動、簡単なウエイトトレーニングしか行っていませんでした。マシンやっている人は「こわー …」みたいな感じでしたね。
コンテスト出場の経緯
ーーーそこからコンテスト出場まではどういった経緯だったのでしょうか。
ゴールドジムには2015年に入って初コンテストが2018年です。
その3年はただ単にマッチョになりたいなという感覚でしたが
コンテストに関しては「ちょっと興味あるな」といった感じだったのですが、自分で後一歩が踏み出せない時に、ゴールドジムのトレーナーの澤田めぐみさんをはじめ、周りの後押しが決め手となり決意しました。
ーーコンテストに出続けるモチベーションって大変だと思います。出場し続ける理由を教えていただけますか。
私はトレーニングを継続する上で、昨日までの自分を超え続けたいという思いでやっていますが、コンテストに出場するということ自体も、常に自分を超えていかないといけないものです。
言い方を変えると自分の目指したいものがある状態です。その自分の目標に対して試行錯誤して、自分の体で試していくというのも楽しいし、純粋に体が変わっていくのが楽しいんです。
ーー趣味レベルでダイエットをしている人はコンテストなどのように、ゴールの期限がないということも、モチベーションが変わってくると思います。
なんとなくトレーニングをやっていた時よりも、何かを目標に頑張るという方が身体は絶対変わると思います。
優勝したいとかじゃなくていいんです。なりたい身体をイメージして、期間が限られている小さいゴールがあるから頑張れます。
目標がなくトレーニングしようと思うと、そのなんとなくが永遠に続くじゃないですか。これで、完成というのがないんですけど、コンテストは1年に1回でも完成というものがあって、それに対して反省したり、納得したり、そういう目標があります。
ゴールを設定するということは一般の方でもダイエットするにあたって重要だと考えています。
ーー選手としてまだまだ足りていないと感じる部分はあるのでしょうか?
コンテストに向けて、自分の弱さを痛感したのはメンタル面でした。
トレーニングに関しては疲れていても絶対するし、サボるとかはないのですが、ステージに上がる時に実は自信がかなりなかったのです。去年のオールジャパンの時に気づきました。(オールジャパン:国内最高峰のフィジーク・フィットネスビキニのコンテスト。)
ーー3年前からトップ選手でいたにも関わらず、自信がなかったというのには驚きです。
去年のオールジャパンは、コロナの影響で1年空いてからの久々のコンテストでした。
周りの人に調子はどうですか?とすごい聞かれてたんですけど、「めっちゃ緊張します」と言っていたら、本当にその言葉通りになっちゃって。
周りから見るとすごい自信満々に見えるみたいなんですけど、自分の中では本当に自信がなかったんです。
そこから、グラチャン(JBBF FITNESS JAPAN GRAND CHAMPIONSHIPS:オールジャパンの上位入賞者のみで争う大会)までの1ヶ月間は「私が一番頑張った」と自分の気持ちを切り替えてステージに上がりました。
結果としてはあまり良くなかったのですが、自分の中では大満足のステージングだったのです。
この経験から、やはりネガティブなことを口に出してしまうと、それが本当に出ちゃうんだなと感じました。今は自信がないと思っていることも、絶対に口に出さず、気持ちで負けないように励んでいます。
ーー今年の目標をお聞かせください。
まずはオールジャパン優勝です。
オールジャパンを優勝すると世界大会に出られるので、そこを目標にしています。
ダイエットしたい方必見!おすすめの食事方法
ーー減量中の食事で一番大切にしていることはズバリなんでしょうか?
『1日 1200kcal』・『ローファット(低脂質)』です!
ーー1200kcalはかなり少ないですね?!
私は減量を繰り返してきて、これが自分に合ってますし、慣れているからです。
ただ一般の方がこれをやってしまうと女性的に良くなかったり…となるのでもう少しカロリーをとった方がいいと思います。
コンテスト選手に関していうと、結構皆さん、改善しようとして毎年やり方を変える方が多い印象です。ただ私は1年目からこのやり方で行ってきていて、何も変えていないのです。
一般のダイエッターに向けて教えるならどんな食事方法を推奨しますか?
カロリーを気にする前に、砂糖・小麦粉を摂取しないことです。
これを止めるだけで全然違います。
例えば、実体験ですが、減量が進んで50キロになった時と、減量が終わってから、砂糖や小麦粉を含んでいるようなものを食べて増えた50キロを比べると、見た目が全然違うんです。それだけむくみやすいということです。
実際にダイエットをしたいという友達がいて、小麦粉と砂糖をやめさせただけでかなり痩せました。
それに加えて先ほど話したローファットの食事も意識すれば完璧だと思います。
ーーローファットということなので炭水化物は摂取するということですよね。炭水化物に関しては何がお勧めですか。
白米や玄米が一番いいと思います。
私はオートミールも意外とお腹が張る感じがするので食べないんです。
日本人なんだから米でしょ理論です。(笑)
後単純にお米を食べるとトレーニングの時に力が出ますね。
ちなみに野菜は食べますが、特に気にしてないです。
ボディメイクは”頑張った分だけ返ってくる”
ーートーキョーフィットネスはフィットネスを広げるために活動しています。トレーニングやダイエットをしたい方へメッセージをいただけないでしょうか。
続けられる範囲で進めていくことが大事だと思います。
最近私の両親もゴールドジムに入会しましたが、そこまで頻度よく通っていなくても、「体がすごい変わった!楽しい!」っと言って続けてます。
ちょっとやってちょっと休んで、「今日も自分頑張ったな」と楽しく気持ちよく続けられるくらい、がフィットネスを楽しむポイントだと思います。
食事に関しても、例えば私のように1200キロカロリーにするのではなく、最初は夜の炭水化物だけ抜くとか、おやつを止めるとか、ちょっとずつでいいと思うんです。
ちょっとずつ続けられることを継続していけば、それが自分の習慣となって、ボディメイクしていけると思います。
ーー小谷野さんにとって”ボディメイク”とは?
ボディメイクは生活の一部で、ジムに行くのが歯を磨くのと同じくらい当たり前です。
”自分が頑張った分だけ自分に返ってくる”。結局それが私は好きなのだと思います。
小谷野彩香(こやの・あやか)