デッドリフトの重量を上げるためにはたくさんの注意点や取り組むことがあります。
今回はパワーリフティング世界チャンピオンで、体重66キロにしてデッドリフト270kgの記録を持つ佐竹優典(さたけ・ゆうすけ)さんに、デッドリフトの重量を伸ばすための手幅やフォームの考え方について教えていただきました。
パワーリフティングの佐竹優典です。
今日はデッドリフトの重量を伸ばすためのフォームや手幅など、自分が普段取り組んでいる内容をもとに解説していきたいと思います。
目次
デッドリフトの種類
デッドリフトにはナロースタンスとワイドスタンスの主に2種類のスタンスがあります。
ワイドスタンスのメリットとしては挙上距離がナロースタンスよりも短くなることが挙げられます。
挙上距離が短くなると、よりデッドリフトで持ち上げられる重量が上がっていきます。
そのため自分はワイドスタンスで試合では使っています。
ナロースタンスは、逆に挙上距離が長くなります。これによってワイドスタンスよりも背中への刺激を上げられるようになります。
そのため私はワイドスタンスのデッドリフトを伸ばすための補助種目としてナロースタンスのデッドリフトを行なっています。
どちらがおすすめ?
背中への刺激を強めたい方など、ボディメイク目的で行うのであればナロースタンスのデッドリフトがおすすめです。
ただワイドスタンスで高重量を持つことによる背中の刺激も重要ですので可能であれば二つのスタンスでのトレーニングを行なっていくといいと思います。
デッドリフトのフォームを解説
ワイドスタンスのデッドリフト
足幅
足幅は人によって異なりますが、私の場合は81cmライン(ローレットと呼ばれるギザギザ部分の途中にあるライン)にスネがくる位置にしています。
自分の場合はかなり広めのスタンスなので、股関節周りの柔軟性が低い人はもうちょっと狭めのスタンスからやっていただくのがいいかなと思います。
つま先
爪先の角度はMAX45°くらい広げていただいて、膝はつま先の方向に合うようにしていきます。
このときに膝が内に入ってしまうと、怪我の原因につながってしまうので気をつけるようにしてください。
グリップ
バーベルを握る位置は大体、ローレット(ギザギザの部分)があるところないところの境目あたりを握りましょう。
握り方に関してはオルタネイトグリップという、左右非対称になる握り方を私の場合採用しています。
またトレーニング目的で行う場合はリストラップやパワーグリップを使うようにしてあげるといいと思います。私の場合パワーリフテイングの試合では使用できないので素手で行なっています。
ナロースタンスのデッドリフト
足幅
足幅は大体肩幅くらいにしてみましょう。
グリップ
ワイドスタンスと違うのは握る位置が足よりも外に来るというところです。
デッドリフトのフォームの注意点
デッドリフトを行う際の注意点として、バーベルを引き上げる瞬間に腰から曲がってしまう方が多いです
必ずフラットに保ち姿勢を崩さないようにしてみてください。
おすすめのセット数や回数、頻度とは?
大体MAX重量の80%の重量で3repから5repくらいをセット数は日によって違うのですが5〜6set行なっています。頻度としても週に1回くらいです。
まとめ
今回は私なりのデッドリフトの重量を伸ばすためのフォームやセット数、頻度などを解説しました。
ぜひみなさんも参考にしていただき、デッドリフトの重量アップにお役立てください。
佐竹優典(さたけ・ゆうすけ)
(スクワット、ベンチプレス種目別1位)
ベスト記録(ノーギア66kg級)
スクワット235kg
ベンチプレス 152.5kg
デッドリフト 252.5kg
トータル 635㎏
■ベスト記録(フルギア66kg級)
スクワット310.5kg(日本記録)
ベンチプレス 222kg(世界記録、日本記録)
デッドリフト 270kg
トータル 785㎏(日本記録)