リストラップはベンチプレスなど、手首の関節へ圧力がかかるトレーニング時に使用するアイテムです。今回はパワーリフティング世界チャンピオン佐竹優典さんに、効果を倍増させるリストラップの正しい巻き方をお聞きしました。
今日は私が普段使用しているリストラップについて、効果や巻き方を解説します。本内容については人によって合う合わないは必ず存在しますので、あくまで私が行なってきた経験をもとにお伝えしていきます。
目次
リストラップの巻き方
リストラップの巻き方には内巻きと外巻きがありますが、人それぞれ、巻きやすい方向が存在しています。初めのうちはどっちも試してみてやりやすい方でいいと思います。
私自身も、何も気にせず内巻きでやってきていたのですが、重量が上がるにつれてやはり合う合わないが出てきたので、最近は外巻きが自分の体に合っているということがわかったので外巻きにしています。
リストラップを着用する位置
巻く位置は手首関節がサポートされるように、極力手の上の方につけるようにしましょう。
リストラップの目的
リストラップを有効活用することで、正しいフォームで行うことができ、それによって力を最大限発揮できるようになります。
ベンチプレスでの使用
ベンチプレスでは手首にかかる負担が多いので、リストラップを必ず使います。
リストラップを使用することで手首に重さを預けられます。
そうすることで、前腕や上腕などの末端の力ではなく、体幹で重さを受けられるようになるので、高重量のベンチプレスをすることが可能になるのです
逆にリストラップがないと、手首に重さを預けられなくて、手首が立ったり、前腕に力が入ってしまうのでフォームが安定しません。
ベンチプレスのフォームについてはこちらの記事で解説しているので目を通しておいてください。
スクワットでの使用
スクワットでもリストラップを活用した方がいいでしょう。特にローバーで担ぐ人にはおすすめです。
スクワットではベンチプレスと同様、腕に力を入れて担いでしまうと手首が立ってしまったり、上半身に力が入ってしまうのでフォームが安定しません。
リストラップを使用することで、手首を背屈(軽く寝かせる)して動作を行うことができるので、本来のスクワット動作を行うことができます。
リストラップの種類
リストラップには硬いもの柔らかいもの、また、長いもの短いものがあります。
ただ人によって使用してほしい硬さや長さは異なります。
ではそれぞれ、どういった場合に選別するべきなのでしょうか。
佐竹さんが使用しているリストラップ
私はスクワットをする時、かなり硬いタイプのM(60cm)を使用し、ベンチプレスでは同じくかなり硬いタイプのL(100cm)を使用しています。
長さに関しては長くなればなるほどホールド力が高まりますので、ベンチプレスでは特にホールド力を高めたいためにLサイズを着用します。
初心者や中級者は柔らかいものから
トレーニング始めてばかりの人や、中級者くらいの人でも、扱う重量が軽いのに硬いタイプのリストラっプを使うのはおすすめしません。
軽い重量で硬いラップで固定してしまうと、物理的に手首が寝かしづらくなり、逆に腕などに力が入りやすくなってしまいます。私が前述した目的とは真逆になるということです。
なので基本的には柔らかいものを使用していって、ある程度の重さになってきたら硬い方にしていくのが好ましいでしょう。
また長さは基本的には60cmです。私のようにベンチプレスなどの種目でさらなる高重量を狙いたい方は100cmの長いリストラップを使用してみましょう。
リストラップはウォーミングアップからつけるべきか
リストラップの使用についてですが、アップなどの軽い重量の時は前述した、手首が逆に寝かしづらくなり、フォームが安定しないので使用しないようにしています。あとは前腕のウォーミングアップにもなるので、ベンチプレス、スクワット両方、70kgまではつけないようにしています。
おすすめのリストラップ
私は全てSBDのリストラップを使用していますのでぜひ参考してみてください!
SBD スティッフタイプ
※佐竹着用タイプ
スティッフタイプはとにかく硬くできています。
SBD公式サイトより
市場に出回っているリストラップの中では非常に硬いものになり、手首を固定させるために高い性能を持っています。
SBD フレキシブルタイプ
フレキシブルタイプは柔軟性に富み、手首にしっかりとフィットして動作をサポートします。
SBD公式サイトより
一般的なトレーニングなどでもご使用いただけます。
<編集・文/トーキョーフィットネス編集部 監修・写真/佐竹優典>
佐竹優典(さたけ・ゆうすけ)
(スクワット、ベンチプレス種目別1位)
ベスト記録(ノーギア66kg級)
スクワット235kg
ベンチプレス 152.5kg
デッドリフト 252.5kg
トータル 635㎏
■ベスト記録(フルギア66kg級)
スクワット310.5kg(日本記録)
ベンチプレス 222kg(世界記録、日本記録)
デッドリフト 270kg
トータル 785㎏(日本記録)