近年Animal Flow(アニマルフロー)と呼ばれる、アメリカで発足したエクササイズエクササイズが注目されています。
日本で唯一のアニマルフロー・マスターインストラクターである高澤 甚(たかざわ・じん 以下Jin表記)さんは、養成ワークショップや自身のジムでの指導を行なっています。
今回はJinさんにアニマルフローについてやその効果、これまでの経歴について伺い、日本におけるアニマルフローの歴史を振り返っていきます。
Jinさんのインタビューを動画で見る方はこちら!
目次
アニマルフロー / Animal Flow とは?
アニマルフローとは自分自身の体のみを使用し、両手両足を地面につき、
JUNGLE GYM ホームページより https://www.jungle-gym.biz/workshop/
様々なグラウンドでのムーブメントを行っていきます。
ムーブメントは様々なプラクティスから影響を受けた動きで構成され(ジムナスティック、パルクール、ブレイクダンス、ハンドスタンドなど)、それらを一般の方々にも受け入れやすいよう調和させ楽しみながら人間という動物の機能を向上させることを目的とします。
また、様々な動物の動きを解剖学的に人間の体に適合するようフォームは考えられているので、子供から大人まで、またリハビリテーションやアスリートのトレーニングまでと様々な目的の方々に効果のあるトレーニングシステムとなっています。
アニマルフローの効果とは?
–Jinさんが思うアニマルフローの一番のイチオシポイント(効果)は?
CKC(クローズド キネティック チェーン:closed kinetic chain)と呼ばれ、日本語では閉鎖運動連鎖と呼ばれます。CKCエクササイズは、手足などの末端部分が床に接した状態で、固定されたものを指します。ベンチプレスやチェストプレスがOKCであるのに対して、腕立て伏せのようなものはCKCのエクササイズになります。
アニマルフローマスターインストラクター・Jinさんのプロフィール
–Jinさんの活動状況を教えてください。
僕は、千葉にあるJUNGLE GYMを運営しながらパーソナルトレーニング、グループレッスンも担当してます。
あとは、月1、2回くらいで関東や地方でアニマルフローインストラクター養成のワークショップを開催しています。
–Jinさん自身はアニマルフローはいつからやられてるんですか?
7、8年くらい前ですかね。
アニマルフローを日本に持ち込む
–アニマルフローをアメリカから日本に持ってきたのも、Jinさんですか?
そ、う、、です、、、かね?(笑)
元々、僕は違うボディワークをしていたのですが、たまたま Mike Fitch の動きを見る機会があった時に、僕が持っていない動きをしていたので、習ってみたいと思いマイクのワークショップに行きました。
そこで、アニマルフローが自分の弱い部分をどんどん見つけてくれたり、新しい発見がすごくあったので、これを自分の日々のトレーニングに取り入れたいと思ったんです。
そこから、自分のトレーニングやクライアントさんにも取り入れていく中で、他のトレーナーの方々からも興味を持つ人が増えてきたのでマイクに相談して日本でのワークショップをやってもらったという形です。
–最初はオーストラリアに住んでた時もありますよね?
20代の頃に住んでましたね。そこから28歳の時に帰ってきて自分のジムを作って、自身のトレーニングがどんどんボディウエイトに絞られてくる中でアニマルフローというものに出会いました。
–アニマルフローが実際に日本にきたのはいつくらいですか?
第1回目のワークショップをやったのが、5年前くらいですかね?
アニマルフローもできて10年くらいなので、そんなに古いわけではないです。
徐々に自重トレーニングへの興味が湧く
–ジンさん自身は結構筋肉ありますよね。前からウエイトトレーニングはやってたんですか?
そうです。元々格闘技をやっていて、トレーニングをいろいろしていく中で、トレーニングの目的が身体を大きくするよりも身体を自由自在に操ることに興味が湧いてきました。それに伴い、ジムからもダンベルやプレートなどはなくなって、完全にボディウエイトだけになりましたね。
–なぜボディウエイト中心に?
完全に僕の好みですね。だから、僕が使わなくなったものはだんだんなくなっていくし、それによって離れていくお客さんももちろんいました。
–オーストラリアではパーソナルトレーニングやアスリートの現場での経験もありますよね?
そうですね。パフォーマンスを上げるようなコーチをやっていました。
–その時もウエイトトレーニングというよりは、ボディウエイトを使った、コンディショニングメインですか?
どっちもですね。
–色々な経験をした中で、好きなジャンルが絞られてきたんですね。
そういうことです!!
2011年にジムをオープン
–ジムができたのはいつぐらいでしょうか?
ちょうど震災の年なので、11年前ですね。30歳の時に作りました。
–その時は、どういった思いでジムを作ったんですか?
当時はタトゥーがNGのジムが多かったです。だったら、自分で自分のやりたいようにできるジムを作ろうと思ったんです。
それと、奥さんが子どもにダンスやヨガを教えていたので、一緒に始めようとなりました。
–地元のジムというふうにお伺いしましたが、出身は千葉という事でしょうか?
そう。まさにここです。自分のジムをやるなら地元が良いと思いました。
フィットネスへの思い
–色々な学生生活を送られきたとのことですが、トレーナーになるきっかけは?
フィットネス業界に入ったの18歳で、初めは時給のいいバイトを探していました。そこで、新しい発見や指導者という立場になり、やりがいを感じたのがきっかけです。
–フィットネスに対するメリットや恩恵はどのように感じていますか?
結局何をするにも、健康で動けないと何もできない。病気を患ったり、生きるか死ぬかのところまでいくと、本当に自分がやりたいことも最低限のこともできなくなっちゃうので、自分の身体としっかり向き合って、自分の身体を使えるようにするのは誰もが必要だと思う。なので、どんな人にもやってもらいたいですね。
–トレーニングを続けるためのモチベーションを、どう発信していますか?
うちのジムのコンセプトとして、普段運動したことないとかジムに行ったことがない人がいかに来てくれるかを目標にしています。
子どもの頃、授業の体育で週1時間以上は強制的に運動する時間があるように、大人になっても週1回はジムに行って身体を動かすルーティーンを作ってもらうのが一番良いと思っています。
運動する目的は、女性の方だとシェイプアップ、年配の方だと機能改善など、いろんな目的があって、ここには子どもから年配の方までいますね。
やっていく中で目的も変わっていきます。
例えば、倒立ができるようになりたいとか懸垂ができるようになりたいなど。
身体的な目標がでてくると、基本的に全てボディウエイトで教えているので、毎日家でもこれをやりましょう、などの提案をしています。
実際にジムでの1時間だけではあまり変わらないので、いかに自宅やその方の生活の中に取り入れてもらえるかにフォーカスを置いてますね。
–今後の活動内容、コメントなどください!
個人的には特にないですが、定期的にアニマルフローのワークショップを行なっていますので、ぜひ興味がある方はそちらにお越しいただければと思っています。
アニマルフローも一つのツールとして、単純に楽しいだけでなくリハビリなど、いろいろな場面で使いやすいプログラムだと思うのでたくさんの人に取り入れてもらいたいなと思います。
–最後にトーキョーフィットネスの視聴者にも一言をいただけますか?
アニマルフローもプログラムの一つとしてあるのですが、いろんなフィットネスで、身体を鍛えるとか身体を使って楽しむことはみんなに共通していることだと思います。こんなご時世でもあるので、みんなで身体を動かして健康になりましょう!
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平日 / 9:00~22:00
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<MAIL>
info@jungle-gym.biz
<所在地>
〒272-0021 千葉県市川市八幡3-1-18 シャトー増田 No.3 5F
高澤 甚(Jin Takazawa)
- Bachelor of Science (Sports & Exercise Science)
- Sports Medicine Australia Sports Trainer
- TACFIT Team Leader
- Animal Flow Master Instructor
- CST Instructor
- Clubbell Instructor
- MovNat Lv.2 Trainer
- Kettlebell Sport Instructor (OKCI / KETA)
- RKC Lv.2 Instructor
- Naturalization 指導員
- Gymnastic Bodies Athlete
国内某スポーツクラブでトレーナー、インストラクターを経験後、オーストラリアに留学。その後、サンシャインコースト大学でスポーツサイエンス学士号を取得し、現地でパーソナルトレーナー、また格闘技、ラグビー選手などのフィジカルトレーナーとして貢献。7年の渡豪から帰国後、2011年7月にJUNGLE GYMを設立。現在は当ジムにて、パーソナルトレーナーとして自重トレーニング、ケトル、クラブベル、吊り輪等を用いたトレーニング、また〝自然・ナチュラル″を一つのテーマとして運動、栄養指導を子供から年配の方々に行っている。
<TEXT:Eba , MOVIE:笹森 , PHOTO:笹森、ジャングルジム様提供>
両手両足が地面についている(CKC※1)環境下で体幹部に自分の意識をおいた中で、多面性を用いながら自分の身体を動かす。向いてる方向によって自分の中の感覚は全然違いますよね。それを、アニマルフローで動物の動きを取り入れながらやることで、実際に楽しいだけでなく解剖学的にも実際に効果があります。治療家の目線でいくと、そう見る方も多いですし、ただ動きをマネして、なんだか身体の調子が良くなった!というのでもいいなと思います。
特に筋トレをガンガンやって鎧のような身体の方は、強くて動けたら最高だと思います。
また、アニマルフローをやったことによって、その後の筋トレの感覚が変わるといいなとも思いますし。