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WKBA世界バンダム級王者・江幡睦インタビュー!「挑戦することの大事さ」

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WKBA世界バンダム級王者の江幡睦(えばた・むつき)さんは、クラウドファンディングにて1000万を超える支援額を達成し、9月6日にパーソナルキックボクシングジム「LIGHT HOUSE TOKYO」を無事オープンしました。
今日は睦さんに、LIGHT HOUSE TOKYOに懸ける思いと、これまでのキックボクシング生活についてお伺いしてきました。

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キックボクサー・江幡睦

–最初に活動状況を教えてください

江幡睦さん

WKBA世界バンタム級王者として現役で戦っていて、今回9月6日にLIGHT HOUSE TOKYOというパーソナルキックボクシングジムを立てる予定です。

*取材日が8月初旬ですが、LIGHT HOUSE TOKYOは9/6にオープンしました。

キックボクシングは空手の補強だった

–キックボクシングの世界チャンピオンということで初めにキックボクシングを始めたきっかけを教えていただけますか?

江幡睦さん

キックボクシングは8歳から初めました。茨城県出身で双子の弟がるんですが、どっちも体が小さくて。
純粋に強くなりたいと思ったのがきっかけです。

江幡睦さん

僕はいろんなスポーツをやってきていて…野球とかドッチボールとか。ある時、従兄弟が空手をやってるのをみて、これ面白そうだなって思って見よう見まねでやってたんです。そしたら僕の母が空手に連れていってくれて僕と塁でハマっていきました。
空手になった瞬間に僕らが一番集中してやってたのを母が見極めてくれて、僕たちも毎週ずっと行ってたし、それが格闘技の出会いですね

睦選手(左)と塁選手(右)


–そこからキックボクシングに出会うまではどういった流れがあったのでしょうか?

江幡睦さん

空手は中学一年生までやってたんですよ。
小学六年生の頃に、空手が三回しか練習がなくてもっと強くなりたいなと思うようになりました。それから、どこかパンチとキック使えるとこないかなと思っていたところ、キックボクシングジムに出会いました。
空手が強くなるために、そこのジムでキックボクシングの練習を始めたんです。

悔しさからキックボクシングにのめりこむ

インタビューに答える江幡睦さん

–なるほど補強だったんですね。

江幡睦さん

そうです。そしたらそこの会長さんが、僕たちのことを見て「試合に出てみないか」と言ってくれて、アマチュアの試合に出してくれたんです。
空手って無差別で体重分けがないんですね。でもキックボクシングって体重分けがあるんです。身長が一緒で体重が一緒っていう。
僕と塁も身長が一緒の選手と戦うことがなかったので、「絶対これは勝てる」「背も一緒、体重も一緒の人に負けるはずが無い」と思って、二人でリングの上に上がったら二人とも同じ相手にボコボコにやられて…(笑)
あまりにも強さが違うと思って、空手からキックボクシングに二人とも移ったんですよ。それが中学一年生の頃です。

–それは悔しい出来事ですね。
つまり、最初は負けたりとかを繰り返して強くなっていった?

江幡睦さん

実はそこからプロになるまで一戦も負けてないんです。それは一番最初の悔しい思いからもあるし、あと中学3年生の頃に僕の友人と僕の弟と、キックボクシングで一番強くなってみたいって夢を叶えようと、茨城から東京に移ったんです。その夢を追いかけ始めたのが高校2年生で、そこからずっと伊原ジムで夢を追ってました。


–高2だと17歳くらいで本気でやろうと決心して?

江幡睦さん

そうです。なのでそこから日本チャンピオンを取った頃には、次は世界を目指してて…という感じですね。

世界に挑戦して感じた思いとは?

–あまり負けたことがなかったとおっしゃいましたが、あまりマイナスなことはなかったでしょうか?

江幡睦さん

でも日本チャンピオンになるまでは、そういったことはなかったけど、日本から世界にいった時はやはり負けましたね。
日本チャンピオンになり、その次の次の試合で日本人で一番強いと言われてる世界で戦ってる選手と戦って一回負けたんです。そこからいろんな悔しい思いもありましたね。

–でもそこからチャンピオンに?

江幡睦さん

そうですね。最初負けたのが有明コロシアムっていう、すごい大きい会場で負けました。その後、自分の聖地の後楽園ホールで再戦して、勝つことができ、世界タイトル戦挑んで22歳の時に世界タイトル。
そこから今年31歳になりますが、ずっとこのベルトを防衛してます。

江幡睦さん

色々世界に行って学ばせてもらったことはたくさんありました。やっぱり日本という小さい田舎じゃなくて、世界に行ったことで、挑戦する大事さってのはめっちゃめちゃ感じました。

僕が日本チャンピオンから世界チャンピオンに移行するまでに、ものすごい感じたのは、夢って描いたら終わりじゃなくてどんどん広がっていくもの、叶えたら終わりじゃなくて叶えたらまた広がっていくものだから、本当に夢はどれだけ大きくても構わないと思いました。

LIGHT HOUSE TOKYOを作る

アスリートのセカンドキャリアを構築したい

–キックボクシングに関しては、小さい頃強くなりたいって始めたと思うのですが、やはり続けていくにあたってモチベーションとか変わっていくんですか?

江幡睦さん

そうですね。
日本チャンピオンを目指し始めた一番の理由は、あるパーティに行った時に、当時の格闘技のチャンピオンたちが5人来ていて、パーティに参加していたんです。
土浦の田舎に、スーツを着たチャンピオンベルトを持ったかっこいい人たちを見て、これが本当にヒーローだと思って目指しましたね。


でも面白いのが、僕がヒーローたちをずっと追いかけて、世界チャンピオンになった時に、「あ、このままじゃいけないな」って思ったんですよなぜか。というのも、アスリートはチャンピオンベルトを取った瞬間にその先を見るわけです。
僕はベルトを持ってここにいて、子供たちは僕を見てすごいと思うけども、じゃあ僕はその先の人生、たとえばアスリートでいうセカンドキャリア、これに苦しんでいる人たちが沢山いる現状をみたときに、僕はここをなんとかしなきゃいけないなと思ってLight Houseを始めようと思ったんです。

–さっきのお話の中で夢が広がっていくという話ですね。

江幡睦さん

そうです。アスリートは子供たちのヒーローになっていて、じゃあ僕たちをみてキックボクシングを始めた子たちがいて。
その子たちが僕のことを追い求めてここまで来た時に、その先の未来を作っていかなきゃいけない。
そうなったら僕は今度はアスリートとしてのセカンドキャリアを構成していかなきゃいけないなと思っているんです。

Light House っていうのは”灯台”っていう意味なんですよ。
人々を明るく輝かせる場所、それが僕たちに関わる人たち全員、僕たちの能力で誰かの為になれることをするというのがLight Houseなので、そういう人たちを増やしていきたいです。

江幡睦さん

僕はアスリートには力があると思っていて、苦しいことも辛いことも乗り越えてきて、勝負という世界で戦ってきた人たちじゃないですか。
その中で生きてきた人たちの言葉って、すごく重いしリアルだなと思うんですね。
その言葉を、今頑張ってる会社員の人たちであったり、経営者の人たちになにかひとつ与えられるものがあるんじゃないかなと思っていて。
特に僕は、格闘技は人生につながる学びがたくさんあるなと思うので、それを提供できる場所にLight Houseはしたいなと思います。

–格闘家のセカンドキャリアを提供する仕組みを作るということですね!

キックボクサーが引退後輝ける環境作りをしたい

江幡睦さん

僕一つおもしろいと思ったのが、フィギュアスケートって、アマチュア終わるとプロのショーのスケーターになるんですよ。
これって、アスリートからの移行ができてるんですよ。

僕もそう言う世界を作りたいなと思っていて、キックボクサーがプロとして活躍し終わってから働く場所、そして輝く場所をすんなり行けるようなシステムを作りたいなと思ってます。
それが今は僕はキックボクシングのパーソナルジムを多く作ること、それが今の選手たちが引退した後も働く場所を作るっていうことなので、それが今考えていることの一つですね。

LIGHT HOUSE TOKYOが目指す姿

–LIGHT HOUSE TOKYO は灯台という意味を大事にしていると伺いました。

江幡睦さん

そうですね。一燈照隅万燈照国いっとうしょうぐうばんとうしょうこう)と言う言葉があるんですよ。一燈だと角しか照らせないけど、一燈があつまってくと万を照らす、万人の人が世界中を照らす、日本中を照らすって言葉です。
僕はその言葉が大好きで、僕の弟の塁が一番最初にリングの上でこの言葉を言ったんです。
自分たちが輝くことによって、周りの人達を輝かす、その周りの人たちが輝くことによってまたその周りの人たちの周りが輝く、これがどんどん連鎖していけば日本も明るくなるし世界も明るくなると僕は信じてるので、そう言う場所の一つになりたいなと思ったんですよ。
輝きを与える場所、輝きを与えるっていうと灯台で光を与える場所、なので僕たちのジムはライトハウスっていう名前なので、その思いが一番強いですね。

–LIGHT HOUSE TOKYOは特にどういったお客さまに来てほしいというのはありますか?

江幡睦さん

僕は人生に挑戦してる人たちにきてほしいなと思ってます。
今は経営者の人たちも多いですし、アーティストもそうだし、お仕事頑張ってる方が多いなと思います。
あと主婦の人たちとかも子供を育てるってところで挑戦もしているし、そういう一生懸命人生を生きている人たちに提供できる場所であったらいいなと思ってますね。

江幡睦さんの指導を長年受けられている方のお声

インタビューで同席してくれたのは、アパレル業の店舗マネージャーを務める湯澤康代(ゆざわ・やすよ)さん。数年前から江幡睦さんのレッスンを受け、キックボクシングにのめりこんだそうです。そんな湯澤さんは江幡睦さんのレッスンから感じた思いがあると伺い、今回のインタビューに応じてくれました。

自分の仕事に活きている

–江幡さんのレッスン、キックボクシングを通して、ご自身の仕事に繋がっていることがあると伺いました。

湯澤さん

私自身30歳を過ぎて、ある程度仕事がこなせるポジションになり、大きいミスもそこまでないといった状況の中で、キックボクシングに通うようになりました。
そこでは普段の仕事ではない、「ダメだよ!」「この間もいったじゃん!」「できてないよ!」などと言っていただけたんです。

仕事だったら、例えば、メールで、たった一文字間違っただけだと誰も怒りません。でも睦さんのレッスンでは、足の踏み込みが数ミリ違うだけで指導していただける。
仕事って何となくでやっちゃってるところがあるけど、ここにくるとごまかしが効かなくて、普段の生活の”なんとなく”を見直せます。

あとは本当の自分を出せるし、素でいられるんです。

–僕が睦さんのレッスン受けた時は優しくしていただきましたが(笑)

湯澤さん

はじめは「えっ」て思っていましたけど(笑)
今はありがたみに変わりました。 仕事になると一番上の立場ですが、自分に何かを言ってくる人って社会の中にいなくなってくるんですよ。「これ違う」っていってくれる人もいないし、指摘をされることが少なくなってくる。 成長が分からなくなってくるんです。

江幡睦さん

僕たちは戦う動作を知っていて、例えば左手が下がるとパンチをもらいます。その時は「絶対ダメ!あげて!」って注意するんです。そういう指摘をされると、 経営者の人たちは”自分が成長している”っていう感覚をつかめるらしいんです。それは今湯澤さんが話してくれたようなことだと思いますし、 格闘技や普段体を動かさない人でも、格闘技、スポーツを通して共に成長していくというのがあると感じています。

部下とのチームづくりに活かせた

湯澤さん

一番のターニングポイントってマススパーリングの試合に出たときでした。マスに出るまでは、ミットをいかにきれいにできるかとか、きれいに何かをできるのが正解だと思っていて… ただ、マスに出たときに練習したことが一つも出せなかったんです。
そこで学んだのが、「距離感ってかなり大事なんだ」って。ミットって打ちやすい所に合わせてくれるけど、実際は違うじゃないですか。 自分の距離を全く作れず終わって、それから距離っていうのをすごい学んで戦うようになりました。

湯澤さん

二回目のマスの試合では、もちろん「自分の距離で戦う」がテーマ。90秒×2で「一回でもいいから練習してきたことを出そう」と思って、最後の最後に出すことができました。最後の最後にテーマである、自分の「距離と位置」にこれたし、一歩恐怖を乗り越えてそこにいけたっていうのが学びでした。

そこからは、相手のファイトスタイルって何だろうって考えるようにしています。

職場でのチーム作りも全く同じで、チーム内でもトラブルや悩みがある中、逆にこっちが一歩引いて本質をついてあげると、カウンターになってうまく収まったりします。距離が遠いなと感じる人には、こっちから詰めていってあげようと思うようになりました。

キックボクシングを通して、人と向き合うのも一緒で怖いと感じますが、そこには尊敬が絶対あります。だから見捨てないでその人の距離と自分が心地いい距離を見極めるのが大事と感じることができました。
チーム一人一人がファイターだったらどんなファイターかなみたいな(笑)
ふざけてチームには言うけど、それが本質だと思ってますし、たまにはリングに上がって来いよって言ったりもします(笑)

–まさにキックボクシングが職場研修のようなイメージですね…!

湯澤さん

会社が教えてくれるトレーニングとか研修もあるけど、その言葉より、自分が経験しているものの方が、体に入ってきやすいですよね。
私は、月に一回ここでレッスンをして学んだことを、チームに落とし込むっていうのをやっています。

例えば、人って言いづらいことがあるはずで、言いづらいことを言う一歩ってめちゃくちゃ重たいですよね。その一歩と、マスに出たときの、相手と向き合う恐怖がとても似ていました。一歩踏み込んだら相手に当たるけど、自分もパンチをもらってしまう距離だから、その一歩に勇気を持って踏み出せるかどうかが大事。コミュニケーションでも、相手に対して見捨てていたら言わないし、その人に尊敬があるとか成長させたいって思いがあるからその怖さを乗り越えてジャブ打っていくみたいな(笑)

レッスンを通しながら理想のリーダー像っていうのを見つけれたと思います。

他競技からのインスピレーションが大事な理由とは

–さっきも話されていて、いろんな業界からインスピレーションを受けてるとおっしゃっていたかと思います。ピアノの話だったりフィギュアスケートの話だったり、そこは経験があって大事にされているんですか?

江幡睦さん

僕はいろんなスポーツを25歳とかにやり始めたんですけど、繋がってるものでしかなかったんです。
例えばゴルフもそうですし、音楽もそうだし、ダンスもそうだし、いろんなものが繋がってる、全部繋がってるんだなと思ったのがキッカケですね。
キックボクシングはキックボクシング、ゴルフはゴルフ、音楽は音楽ではなくて、全部がちゃんと繋がってる。


僕はフィギュアの方もレッスンしてるんですけどその方たちも、僕たちにキックはアクセルと一緒だって。
僕もアクセルを見てキックをやると「あ、一緒だ!」ってなります。
こうやってやるんだってインスピレーションを貰ってるから、なんかこう、一つのことだけをずっとやってれば強くなるわけじゃなくて、大きく視野を見ないと本当のものって見れないんだろうなっていうふうには思いますね。

江幡選手から視聴者へモチベーションアドバイス

–最後になるんですけど、睦さん自身もトレーナーとして活動されていますが、続かない人とかモチベーションが下がる人に対してのアドバイスとかありますか?

江幡睦さん

僕がいつも言ってるのは、なんのためにやってるのかっていうのがすごく大事なんですよね。
ただ運動するとか、なんのためにもなってないのってやっぱり絶対続かない。
ダイエットしたい!じゃあなんでダイエットしたいのか?ってところまでよく聞くんですけど、そこがちゃんとできてれば絶対続くと思います。

ただ痩せたい、じゃなくて痩せたいのが何で痩せたいのかってところの根本的な理由が見つかれば運動は続くんだろうなと。
そしてそれが自分の人生に繋がってるもの、自分が本当に目指してるものに繋がってるものになることが大事だなといつも思いますね。

アスリートってそうなんですけどこんなにキツいスポーツを続けられないじゃないですか普通。

投げられたり殴られたり減量したり、それが続いてる理由がなんのためにやってるかなんですよ。

僕は後輩にも今頑張ってる選手にも言うんですけど、何のためにこれをやってるのか。
これさえちゃんとしていればどんなにキツいことも乗り越えられるし、ダイエットしたい、減量したいって人もみんな同じだと思います。

「何のために」が強ければ強いほど続けられるので、そこを深掘りしていくってのがどんなことでも一緒だと思ってるし、小手先じゃないっていうのはいつもみんなには言ってます。

江幡睦さんのインタビューを動画で見る方はこちら!

<住所>
〒150-0012 東京都渋谷区広尾5-1-20 七星舎ビル301
<営業時間>
火〜日 7:00〜21:00
<アクセス>
東京メトロ日比谷線 広尾駅 徒歩3分
JR山手線 恵比寿駅 徒歩13分

プロフィール

江幡 睦(えばた・むつき)

生年月日: 1991/1/10
出身地 : 茨城県土浦市
血液型 : AB型

  • 元新日本キックボクシングフライ級チャンピオン
  • WKBA世界バンタム級チャンピオン
  • 2010年第43回 内閣総理大臣杯
    日本プロスポーツ大賞 「新人賞受賞」
  • 2014年第47回内閣総理大臣杯
    日本プロスポーツ大賞 「功労賞受賞」
  • 戦歴 49戦39勝3分7敗
インタビュアー

笹森大生(ささもり・だいせい)

  • トーキョーフィットネス株式会社 代表
  • パーソナルトレーナー

大手フィットネスジムにて実績を積み、フリーランスのパーソナルトレーナーへ転身。現場において1000人以上の方へ指導・カウンセリング・コミュニケーションをとってきたことから、フィットネスのための情報をより多くの人に発信していきたいと思い「トーキョーフィットネス」を開設。
また、銀座のブライダルドレスショップと提携をし、ブライダルのためのボディメイクサポートプランも手がける。

■生年月日 1997年12月15日
■出身地 青森県出身
■保有資格
・NSCA-CPT(全米エクササイズ&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナー)
・Animal Flow Lv.1 Instructor

<インタビュー笹森,テキスト・写真 秋田 ,動画 及川>