デッドリフトは背中を鍛えるトレーニング種目で人気ですが、「何キロからすごいと言える?」「100kg上げた時や200kg上げた時の見た目は?」「続けた結果、体つきに変化は出る?」などとお悩みの方はいませんか?
本記事では、デッドリフト210kgを上げる筆者が、何キロからすごいと言えるのかを100kgから200kgまで上げた時の見た目ややり続けた結果の体つきの変化をお見せしながら解説していきます。
また、デッドリフト200kg上げるには何をするべきかについても解説するのでぜひ参考にしてください。
※ちなみに私がデッドリフト200kg達成までに愛用していたプロテインはこちらです。
デッドリフトは何キロからすごい?目安は?

デッドリフトは何キロから「すごい」と言えるのでしょうか?
ここでは、男女別のデッドリフトの平均重量や目安を解説し、100kgのレベルがどの程度なのか、さらに200kgを持ち上げる難易度についても詳しく説明します。
平均重量と目安を男女別に解説
一般的な視点で解説すると、デッドリフトは100kgを超えると「すごい」と言えるでしょう。
ただし、ジムに通い本格的にトレーニングを始めた方にとっては、「すごい」と言われる重量はトレーニング経験や体重によって異なります。
以下の表では、男女別に体重ごとの平均的な重量基準を示しています。
男性のデッドリフト重量基準・目安
体重 (kg) | 初心者 (体重の1倍) | 中級者 (体重の1.5倍) | 上級者 (体重の2倍) | エリート (体重の2.5倍) |
---|---|---|---|---|
60 | 60 | 90 | 120 | 150 |
70 | 70 | 105 | 140 | 175 |
80 | 80 | 120 | 160 | 200 |
90 | 90 | 135 | 180 | 225 |
100 | 100 | 150 | 200 | 250 |
※各数字は1回限界の重さ(1RM)として表しています。
女性のデッドリフト重量基準
体重 (kg) | 初心者 (体重の0.6倍) | 中級者 (体重の1倍) | 上級者 (体重の1.5倍) | エリート (体重の2倍) |
---|---|---|---|---|
45 | 27 | 45 | 68 | 90 |
50 | 30 | 50 | 75 | 100 |
60 | 36 | 60 | 90 | 120 |
70 | 42 | 70 | 105 | 140 |
80 | 48 | 80 | 120 | 160 |
※各数字は1回限界の重さ(1RM)として表しています。
100kg上げる人の割合は?
先ほど、一般人目線ではデッドリフトで100kgを持ち上げられる人は「すごい」と言えるとお伝えしましたが、実際にどのくらいの割合の人が100kgを持ち上げられるのでしょうか?
私がフィットネスジムでトレーナーをしていた際の経験では、初心者の男性のうち約4人に1人(約25%)は、比較的すぐにデッドリフト100kgに到達できるレベルでした。
つまり、初心者でも約25%の方は短期間で100kgを持ち上げられるようになると言えるでしょう。
100kgで十分?
デッドリフト100kgは中級者以上になると物足りなく感じるようになり、決して十分な重量とは言えません。
デッドリフトは伸びやすい種目なので、まずは100kgを目標に正しいフォームで行うことが重要です。フォームを意識して取り組めば、重量はすぐに伸びていくため、着実に継続していきましょう。
女性の100kgはすごい?
女性で100kgを持ち上げるのは非常に高いレベルです。特に体重60kg以下の女性が100kgをデッドリフトできると、一般的なフィットネスレベルを大きく超えていると言えます。
ハーフデッドリフトは何キロからすごい?100kgはすごい?
ハーフデッドリフト(ラックプル)はフルレンジのデッドリフトより高重量を扱えるため、100kgはそれほど「すごい」とは言えません。通常、体重の2倍以上を目標にするとよいでしょう。
200kgの難易度は?
200kgを持ち上げるのは上級者以上のレベルで、ジムでも限られた人しか到達しません。体重80kgの男性であれば、自分の体重の2.5倍を持ち上げる計算になり、難易度はとても高いと言えるでしょう。
また、一般的なトレーニングジムでは、200kgを挙げられる人はごく一部に限られ、多くはパワーリフターやボディビルダーなどの経験豊富なトレーニーです。
さらに、200kgのデッドリフトを成功させるためには、単に筋力だけでなく、正しいフォームや可動域の確保、適切なトレーニングプログラムが必須となります。
特に、下半身の強化(大腿四頭筋、ハムストリング、大臀筋)に加え、背中や体幹の安定性を高めることが不可欠です。そのため、200kgの達成には長期間の計画的なトレーニングと適切な栄養管理が求められます。
高校生が200kg上げたらすごい?
高校生で200kgを上げるのは一部のパワーリフターやアスリートに限られます。体重80kg以上であれば可能性がありますが、一般的には難易度が高いです。
特に記憶に新しい例として、現在阪神タイガースで活躍する渡邉諒選手が高校生の頃に210kgのデッドリフトを成功させ、「すごすぎる」と話題になりました。これは、一般的な高校生の筋力水準を大きく超えており、全国的な注目を集めた実績です。
渡邉選手のように、アスリートレベルのフィジカルを持つ選手であれば達成できる可能性がありますが、一般の高校生が目指すには長期的な計画と専門的な指導が必要になるでしょう。
初心者は何キロから始める?
デッドリフト初心者は、体重の40%程度で8回ほど安全にできる重量から始めましょう。
例えば、体重60kgの初心者であれば、20〜25kgを目安に始めるのが理想的です。これは、デッドリフトが全身運動であり、適切なフォームを習得することが重要だからです。
重量を過剰に追い求めると、腰や背中への負担が大きくなり、怪我のリスクが高まるため、最初は軽めの重量で正しい動作を身につけることが推奨されます。
また、女性の場合は体重の20%倍程度(例えば体重50kgなら10kg)からスタートするのが一般的です。これにより、フォームの安定性を確保しながら段階的に筋力を向上させることができます。ちなみに10kgのバーベルがない場合はダンベルを持ってもできるので、活用しましょう。
デッドリフトを続けた結果は?100kg〜200kg上げた時の体つきの変化
ここからは、私自身がデッドリフト100kgから210kgまで続けてきた結果をもとに、それぞれ挙上できた時の実際の見た目や体つきの変化をお見せしていきます。
また、これまで続けてきたデッドリフトの効果がどれほど絶大であったかを解説します。
100kg上げた時の見た目

この時は私が高校三年生でデッドリフト100kg上げていた時の背中の筋肉の見た目です。まだ体つきも細く、背中の筋肉もそこまで発達していなかったですね。
120kg〜130kg上げた時の見た目

この頃はフィジーク大会に向けて減量していたこともありますが、背中の筋肉は100kgの頃に比べてかなり発達しています。特に、背中の厚みが増し、広背筋の発達が顕著になってきました。腕や肩などの補助的に使われる筋肉も目立ち始めます。
140kg上げた時の見た目

140kgを超えてくると、背中全体が広がり、デッドリフト特有の「分厚い体型」に近づきます。
特に脊柱起立筋が発達してきて、中央の窪みが出てき始めました。
この頃は140kgで8回くらい行っていた頃です。
180kg上げた時の見た目

デッドリフト180kgになると、体全体の筋量が増え、アスリートのような体格になってきます。並行して懸垂などのトレーニングをしていたこともありますが、背中全体が140kgの時に比べて大きくなっているのを感じました。
200kg上げた時の見た目

デッドリフト200kgを上げられるようになった頃には、肩から腰までの背中が極めて発達し、ボディビルダーのような逞しい体つきになります。
200kg上げたらベンチプレスも伸びる?
デッドリフト200kgを達成すると、ただ単に背中の筋肉が増えるだけでなく、体幹や背中の安定性が向上し、ベンチプレスの重量も伸びやすくなりました。
もしベンチプレスで停滞している人は、デッドリフトも鍛えて体全体で重い重量に耐えられる強さを身につけることも重要です。
続けた結果得られた効果は絶大!デッドリフトは最強説あり

これまでデッドリフトを継続してきた結果、背中の筋肉をはじめ身体全体の変化をかなり感じることができました。
また、「デッドリフト以外も行っていたから変化したのでは?」と感じる方もいるようですが、それも一理あります。ただし、デッドリフトを行っていなければここまでの背中の筋肉にならなかったと思います。
というのも、デッドリフトというシンプルで取り組みやすい目標があったことで、漸進的に背中のトレーニングを伸ばし続けることができましたし、そもそもデッドリフトで脊柱起立筋や背中の筋肉が強くなった結果、ラットプルダウンやベントオーバーローイングなどの補助種目も重量を伸ばせ、効かせるのも上手くなりました。
これは明らかにデッドリフトの相乗的な効果とも言えます。
また、そのほかにも以下の効果を感じることができました。
- 代謝の向上と脂肪燃焼効果
- 骨密度の向上とケガの予防
- スポーツパフォーマンスの向上
- 姿勢改善と腰痛予防
- 持久力の向上
デッドリフト200kg上げるためには
最後にデッドリフトを200kg上げるためにはどのようにするべきなのか、これまでの実体験やトレーナーとしての指導経験をもとに、メニューや達成までの期間について解説していきます。
メニュー・プログラム
デッドリフト200kgを達成するためのメニューとして、以下の種目を行っていました。
- チンニング
- ベントオーバーロウイング
- ラットプルダウン
フィジーク競技を行っていた時はこれ以上に色々やりましたが、本格的に200kg目指すとなった時はこれ以外はほとんど何も行っていません。
しかも、これらはデッドリフトを伸ばすために取り入れたのではなく、なんとなく楽しいからやってました。おそらく取り入れなくても達成できたと思います。
そこで重要だったのは以下に示す、期間ごとにカスタマイズしたプログラムです。
- 1〜4週目(筋肉量増加・フォームの安定性狙い)
- MAX重量の65%〜70%に設定
- 8回3セット
- 週に1回
- 5〜8週目(筋力強化・高重量中回数)
- MAX重量の75%〜80%に設定
- 5回5セット
- 週に1回
- 9〜10週目(ピーキング)
- MAX重量の85%〜95%に設定
- 週2回(合計4回)
- 1回目:85%の重量で3回3セット
- 2回目:90%の重量で1回2セット
- 3回目:95%の重量で1回1セット
- 4回目:MAXに挑戦
実際は、このプログラムを少しいじってカスタマイズしていましたが、大枠としてはこのような形で、まずは回数をこなす周期があり、徐々に重さが上がるのに合わせて回数を落とし、セット数は少し増やす。のような形でプログラムをこなしていました。
もし、自分でこの辺を取り組むのがめんどくさいという方は、パーソナルジムに行って、プロトレーナーに相談しましょう!

皆さんが失敗しないように、私が本当におすすめできるパーソナルジムを別記事にまとめているので、ぜひそちらからピックアップしてパーソナルジムも検討してみて下さい。
200kg達成までの期間
私が本格的にデッドリフト200kgを目標にしたのは、140kgを2〜3回持ち上げられるようになった時でした。しかし、そこから200kgを達成するまでには約1年半の期間がかかりました。
初心者の方で現在100kg以下の重量を扱っている場合、2年〜2年半ほど継続して取り組めば、200kg達成も十分に現実的な目標と言えるでしょう。
握力も必要
デッドリフトの重量が増えるほど握力も重要になります。特にストラップなしで扱う場合は、前腕のトレーニングも取り入れましょう。
まとめ
デッドリフトは、単なる背中のトレーニングを超え、全身の筋力向上や姿勢改善、代謝向上、スポーツパフォーマンスの向上など、さまざまなメリットをもたらすトレーニングです。
本記事では、デッドリフトが「何キロからすごいと言えるのか?」という疑問に対し、男女別の平均重量やエリートレベルの基準を示しながら、100kgや200kgといった具体的な重量を持ち上げた際の体つきの変化についても解説しました。
100kgのデッドリフトは初心者にとって大きな目標となる一方、200kgを持ち上げるレベルは上級者やアスリートに限られる難易度の高い領域です。特に阪神タイガースの渡邉諒選手が高校生で200kgを挙げ、「すごすぎる」と話題になったことからも分かるように、200kgは一般的なジムトレーニーにとって非常に高いハードルです。
筆者自身が100kgから200kg超えまでのトレーニングを続けた結果、背中の厚みや広背筋の発達だけでなく、姿勢の改善や持久力向上といった全身へのポジティブな影響を実感しました。デッドリフトは、ただ重量を伸ばすだけでなく、スポーツパフォーマンス向上や腰痛予防、さらには骨密度向上にも貢献するため、多くのトレーニーにとって必須の種目と言えます。
デッドリフト200kgを目指すには、適切なトレーニングプログラムの構築や握力強化、栄養管理が不可欠です。筆者の経験をもとに、初心者向けの重量設定や上級者向けのトレーニングメニュー、期間ごとの進め方を詳しく解説しました。
目標達成には長期的な計画が必要ですが、段階的に重量を増やしながら継続することで、確実に成長を実感できるでしょう。
もし自己流のトレーニングに不安がある場合は、パーソナルトレーニングを活用するのも一つの選択肢です。(※私が東京都内のパーソナルジムを厳選した記事はこちら。)
自身に合った指導を受けることで、効率的に重量を伸ばし、怪我のリスクを抑えながら理想の体を手に入れることができます。デッドリフトを通じて、より強く、健康的な身体を目指しましょう!
※私がデッドリフト200kg達成までに愛用していたプロテインはこちら。