筋肥大を目的にしている人は、プロテインの飲む回数を気にしているのではないでしょうか?
また、目的によっては1日にどのくらいのプロテインを飲めばいいのかわからないという方も多いはずです。
今回はプロテインを飲む回数について筋肥大目的の人やダイエット目的の人に分けて解説します。また、1日飲む量や、最適な摂取タイミングについても解説しますので、ぜひあなたの目的に合わせてご覧にください。
プロテインなら
MYPROTEINがおすすめ!
目次
筋肥大目的の人のプロテインの飲む回数
結論、筋肥大目的の人は1日にプロテインを3回ほど飲むといいでしょう。
ただ、個々の体重や食事方法によってもプロテインの摂取量が変わってきますのでここでは、実際の食事例を用いてなぜプロテイン3回という計算になるのかを説明していきたいと思います。
まず、プロテインの飲む回数は目的別によって異なりますが、そもそもプロテインは「タンパク質の摂取」のために活用される栄養補助食品のことを言います。
そのため、まずは1日にどのくらいのタンパク質を摂取しなければいけないかを知り、不足分をプロテインで補うという考え方が重要です。
下記は1日に必要なタンパク質量を表にして表したものです。
性別 | トレーニング していない人 | トレーニング している人 |
---|---|---|
男性 | 0.8〜1g ×体重 | 1.6g〜2.0g ×体重 |
女性 | 0.8g×体重 | 1.6g〜2.0g ×体重 |
この表から、トレーニングをしている方はそれに伴い、体のリカバリーや筋肉の合成のためにトレーニングをしていない人よりもタンパク質量が必要になってくることがわかります。
これをもとに実際に自分自身が「食事でどれくらいタンパク質が取れるのか」「どのくらいタンパク質量が足りないのか」でプロテインを飲む回数は決まってきます。
筋肥大目的の人のプロテイン摂取例
先程のグラフでは体重の1.6〜2.0倍はタンパク質の摂取が必要だということがわかりました。
つまりその内1.6g×体重の摂取よりも2.0×体重の摂取量の方が最大限筋肥大に貢献できると考えるため、筋肥大を行いたい方は最低でも体重の2倍のタンパク質を取る必要があります。
わかりやすく実際の食事例を用いて解説していきます。
<体重65kg 男性の方の食事例>
- 朝食:卵 ご飯 味噌汁 (タンパク質 10gほど)
- 昼食:お肉や魚などの定食 (タンパク質30gほど)
- 夕食:お肉類などのおかず ご飯 (タンパク質 40gほど)
<合計タンパク質量:80g 、必要タンパク質量130g>
と、一般的なイメージでいくとこんな感じかと思いますが、この状態でも合計のタンパク質量は80gとなっており、この方は体重が65kgのため、必要タンパク質量は130g、つまり130g-80gで残り50gのタンパク質が足りないことになります。
プロテインはメーカーによって異なりますが、1回あたりタンパク質が20gほど取れるのが一般的ですので、この場合、2回〜3回ほど飲むと必要タンパク質量を確保できることになります。
そのため、大体の方に当てはまるプロテインを飲む回数としては3回程度飲むと筋肥大しやすい摂取量なのではないかと考察できるのです。
特大セールまもなく終了!
ダイエット目的の人のプロテインを飲む回数は?
ダイエット目的の人は1日にプロテインを2回ほど飲むといいでしょう。
こちらも同様、先程のグラフではトレーニングをしている人は体重の1.6〜2.0倍はタンパク質の摂取が必要だということがわかりました。
※ダイエット目的のためトレーニングしている前提として考えています。
つまりダイエットしたい方も体重の1.6〜2.0倍のタンパク質を取る必要があります。
ただ、ダイエットはただタンパク質を取ればいいというわけではなく、タンパク質にもカロリーが含まれるため、バランスを見ながら摂取する必要があります。
このことから、ダイエット目的の人はまずは体重の1.6倍のタンパク質を取れれば問題ないでしょう。
実際に、こちらの論文では体重の1.6g以上のタンパク質を摂取しても筋肉の合成がそれ以上増えることはないと裏付けており、つまりダイエット時はその最低限である1.6g×体重の量で十分といえるのです。
<参考文献:Morton RW et al. Br J Sports Med 52, 376–384, 2018>
(筋肥大目的では2.0g×体重がおすすめとしましたが、その理由はこの論文だけで判断しているわけでなく、他文献によっては2.0g×体重を推奨している文献もあるため、摂取量が多い2.0g×体重という内容で記載しています。)
筋肥大同様のタンパク質量にはなりますが、実際の食事例を用いてダイエットの際のプロテインを飲む回数を解説していきます。
<体重65kg 男性の方の食事例>
- 朝食:卵 ご飯 味噌汁 (タンパク質 10gほど)
- 昼食:お肉や魚などの定食 (タンパク質30gほど)
- 夕食:お肉類などのおかず (タンパク質 40gほど)
<合計タンパク質量:80g 、必要タンパク質量104g>
この状態でも合計のタンパク質量は80gとなっており、この方は体重が65kgのため、必要タンパク質量は104g、つまり104g-80gで残り24gのタンパク質が足りないことになります。
プロテインが1回あたりタンパク質が20gほど取れるのが一般的ですので、この場合、1回〜2回ほど飲むと必要タンパク質量を確保できることになります。
そのため、大体の方に当てはまるプロテインを飲む回数としては2回程度飲むとダイエットにちょうどいい摂取量なのではないかと考察できます。
特大セールまもなく終了!
プロテインの1回に飲む量
1回あたり20gのタンパク質量をプロテインから摂取することをおすすめします。
人によっては1回あたり40gほどタンパク質が取れる量のプロテインを飲んでもお腹が強いために吸収できる方もいますが、ほとんどの方がお腹を下したり、吸収ができないという方が多いので、1回あたり20gがおすすめと言えるでしょう。
実際に本記事内のプロテインの飲む回数として、食事例として1回あたりのプロテインをタンパク質量20gと解説しました。
実際にこの量はどのメーカーでも平均的なプロテイン量であるためです。
また、プロテインという粉の中にタンパク質という栄養が入っているという意味から「プロテインの量」と「タンパク質量」は異なりますので、参考にする際は注意してくださいね。
プロテインを飲む最適なタイミング
筋肥大やバルクアップを目指している方は、1日に3回以上のプロテイン摂取が必要という事がわかりましたが、タイミングよく摂取しなければ、吸収の妨げになってしまうのでは?と思われれる方もいると思います。
実際、プロテインはいつ摂取しても問題ありません。
Wirth Jらの研究※)によると、若い人や高齢者までを対象にトレーニングの直前、直後、また、全く関係ない時間帯にプロテインの摂取してもらったところ、筋量や筋力の増加に差が見られないことが分かっています。これは、筋トレ直後などのこれまで言われてきた「ゴールデンタイム」にわざわざ摂取しなくても、1日のタンパク質摂取量が保たれていれば、基本的には飲むタイミングは関係ないという事が言えます。
※参考文献:Wirth J et al., J Nutr, 150, 1443-1460, 2020
ただし、1回に吸収できるタンパク質量はそこまで多くないため、1日に必要なタンパク質量を達成するためには、結局は何度かに分けて摂取しなければいけません。
そのため、分けてプロテインを飲む際の最適なタイミングは把握しておくべきです。
また、トレーニングをする方で、グリコーゲン(糖質)が体内に十分にない状態である場合、筋肉を分解して糖質などのエネルギーを作り出す「糖新生(カタボリック)」と呼ばれる現象が起きます。糖新生が起きると、筋肉を増やすどころか、減りやすくなってしまうのです。
つまり、筋肥大するためにはプロテインの摂取タイミングはいつでも関係ないですが、激しいトレーニングをする方は、炭水化物をしっかりと摂取するか、糖新生が起きても対応できるように体内の血中アミノ酸濃度(タンパク質が体内に浸透している状態)を高めておく必要があるのです。
Point!
「糖新生(カタボリック)を防ぐ」=「筋肉の分解を防ぐ」=「筋肉の合成を促す」
体内の血中アミノ酸濃度を高めておくためには、適切なタイミングでプロテインを摂取する必要がありますが、実際、以下のような人はプロテインの摂取タイミングを意識した方が良いでしょう。
- ダイエットしながら筋トレをしている人
- 高重量のトレーニングを行う人
- 1時間以上のトレーニングを行う人
ここからは、上記の方々や、1日で適切にプロテインの量を確保したい方に向けて最適な摂取タイミングをお伝えしていきます。
トレーニング60分前
トレーニング中は、体内のグリコーゲン(糖質)が減少することによって、筋肉が分解され、そのアミノ酸がエネルギー源として使われということを前述しました。
つまり、もしダイエットしている方や激しいトレーニングをしている方は、万が一エネルギー切れを起こした時のために、トレーニング開始時点で血中アミノ酸濃度を高めておく必要があるのです。
ホエイプロテインの場合、60~70分で血中濃度が最大になるため、トレーニング60分前に摂取することで、トレーニング開始時点でアミノ酸血中濃度を上げることができるでしょう。
トレーニング直後
トレーニング直後も同様に、エネルギー枯渇の状態が起きやすいタイミングと言えます。
また、従来から呼ばれている「ゴールデンタイム」と呼ばれる時間帯でもあり、枯渇しているタイミングであるからこそ、筋肉へ送られるアミノ酸量が多い時間帯です。
このタイミングでしっかりとタンパク質(プロテイン)を摂取することで、より筋肉の修復に貢献する事ができます。
就寝前
1日分けてプロテインを摂取しようとした時に、意外と日中に細かく摂取することが難しいケースがありますよね。就寝後は、高時間栄養が摂れなくなるタイミングなので、そういった方にはおすすめのタイミングです。
また、就寝中は成長ホルモンも分泌しやすいタイミングとなっており、そのタイミングでタンパク質を摂取することで、より筋肉へのタンパク質合成が促せるでしょう。
起床直後
起床後は、前述したように、長い間栄養が摂取できないにも関わらず体内の生命維持にその栄養が使われている時間です。
つまり、血中アミノ酸濃度も下がっており、糖新生が起き始めているタイミングとも言えます。
このタイミングでもタンパク質を摂取することで、筋肉を守り、また筋肉の合成を再開する事ができるのです。
ここでは、朝食としてタンパク質を摂取することもおすすめですが、まずは吸収速度の速いプロテインなどを活用することがおすすめです。
プロテインの飲む回数を参考にする際の注意点
ここまで、筋肥大したい方に向けて、プロテインの飲む回数や最適なタイミングをお伝えしてきましたが、これらが完全に当てはまるというわけではないということは前提にする必要があります。
- 個々の体重を考慮する必要がある
- そもそも胃腸が弱くタンパク質の吸収率が他の人より弱いと、多くとっても無意味なことがある
- トレーニング強度や頻度によっても異なる
- そもそも食事内容が、上記の食事例のようにタンパク質を摂取できていない可能性がある
- そもそも体重が減ったり増えたりしていない
このようなことがあるため、まずは筋肥大したい人はプロテイン3回飲むことを基準とし、「お腹を下して吸収できていない感じがしないか」「食事からはしっかりタンパク質を摂取できているか」「体重の減りが悪くないか」など、考慮しながら自分に合った飲む回数を検討してみましょう!
運動をしないでプロテインを飲むとどうなる?
運動をしない時でもプロテインの摂取量は変えないようにしましょう。
その理由は、休息時においても筋肉の修復などにタンパク質が使われるからです。
むしろ、休息時に筋肉が修復されると考えるとよりプロテインが必要になるという考え方が一般的です。
またダイエット目的の方は、運動やトレーニングをしない日は消費カロリーが減るため、食事量を調節したりとすると思います。
しかしその場合に、タンパク質の量やプロテインの量を減らしてしまうと、筋肉が落ちてしまったり、代謝が落ちてしまったりと結果的にダイエットの足を引っ張る行為になるため、必ず運動をしない日でもプロテインは摂取するようにしましょう。
特大セールまもなく終了!
プロテインの飲む回数まとめ
プロテインの飲む回数は筋肥大目的の人で3回、ダイエット目的の人で2回ということをお伝えしました。
ただ個々の体重やトレーニング強度、吸収率によっても大幅に変わってくるため、今回の数値を参考にしていただきながら、自分に合った飲む回数を決めていきましょうね!
笹森大生(ささもり・だいせい)