最近フィットネス業界で最も人気のあるエクササイズと言っても過言ではないピラティス。
実際にピラティスとはどういったものなのでしょうか。この記事ではピラティスの効果を始めデメリットなども解説しますので是非ご覧ください。
目次
ピラティスとは
ピラティス(Pilates)は、身体のバランスを良くするためのエクササイズであり、身体のコア(中心部)を強化することを中心に構成されています。正式名称は「コンテンポラリー・ピラティス」といい、ジョゼフ・H・ピラティスによって開発されました。
ピラティスのエクササイズは、筋力、柔軟性、バランス、姿勢を改善するのに役立ちます。具体的には、骨盤の安定性を高め、背中や腹部の筋肉を強化し、体幹を中心に身体全体をまた、呼吸法を重視しており、正しい呼吸法を身につけることで、心肺機能を改善することも期待できます。
ピラティスは、体力や年齢に関係なく、誰でも行うことができます。また、怪我や病気のリハビリ利用もあります。多くのフィットネスクラブやスタジオ、ヨガスタジオでもピラティスのクラスが開講されています。
ピラティスとヨガの違い
ピラティスとヨガは、両方とも健康とフィットネスに効果的な練習方法ですが、それぞれ異なるアプローチや目的があります。
目的の違い 「ピラティスは動作メイン、ヨガは心身のトレーニング」
一般的にピラティスは、身体の中心部であるコアを強化するために開発されたトレーニング法です。 ピラティスのエクササイズは、骨盤の安定性を高め、体幹を安定させます。
また、呼吸法を重視しており、正しい呼吸法を身につけることで、心肺機能を改善することも期待できます。
一方、ヨガは、身体と心の健康を促進するためのトレーニング法であり、身体の柔軟性、筋力、バランス、心身のリラックスを目的としています。
また、心と精神の健康も重視しており、ストレスの軽減や精神の安定にも役立つのです。
両方のトレーニング法は、身体と精神の健康に役立ちますが、ピラティスは身体の安定を中心に、ヨガは身体と精神の両方を促進することを目的としています。
どちらかというと、ピラティスは動きのリズムが速く、集中的なエクササイズが多い傾向があると言えるでしょう。
ピラティスは筋トレとヨガの中間的な考えがありますが、筋トレとヨガについて解説した記事もありますのでご覧ください。
動きの違い
ピラティスはいわゆるプランクと呼ばれるような、コアを中心に鍛えながら行うポーズが多いのが特徴です。
ヨガは、ピラティスのようにコアを刺激するものもありますが、取ったポーズをホールドすることで、さらなる呼吸の深まりや柔軟性の向上を目的としています。
大雑把に一言で表すとピラティスは体幹・ヨガは柔軟性といったイメージでしょうか。
呼吸法の違い
ピラティスの呼吸法
ピラティスでは、呼吸法として「胸式呼吸」と呼ばれるものがあります。 胸式呼吸は、腹式呼吸とは異なり、胸郭を広げるように呼吸を行います。
ピラティスでは、リズミカルな呼吸が重要視されます。吸い込みと潜在出しを正確に行い、動作に合わせたリズムを視覚します。この呼吸法によって、筋肉をより効果的に使い、動作を正確に行うことができます。
ヨガの呼吸法
ヨガの基本の呼吸は鼻から吸って鼻から吐くことです。
また、独自の呼吸法である「プラーナーヤーマ」が重要視されます。 プラーナーヤーマは、鼻からゆっくりと吸い込み、鼻からゆっくりと吐き出しますが、ヨガのポーズと呼吸を合わせることで、内側からリラックスした身体の状態を整えることができます。
腹式呼吸と胸式呼吸の違い
腹式呼吸は横隔膜を上下させてお腹を膨らませる呼吸方法で、基本の呼吸方法といえば腹式呼吸と言えます。
基本の呼吸について解説した記事はこちらをご覧ください↓
それに比べ、胸式呼吸は横隔膜の動きに合わせて腹横筋などの筋肉も使いながら行う方法で、お腹を膨らませないように行う呼吸方法です。
腹式呼吸は副交感神経を優位にするのに対し、胸式呼吸は腹横筋を目一杯使うので交感神経を優位にします。
そのため腹式呼吸を主とするヨガはリラックス効果・胸式呼吸を主とするピラティスはトレーニング効果といった部類がされると言えます。
ピラティスの効果とは?
ダイエット効果
ピラティスはウエイトトレーニングやランニングなどでは鍛えられない、体幹周りのインナー系の筋肉を鍛えます。
また、骨盤底筋群などの筋群も鍛えられ、内臓が正しい位置に戻るので体の内部からも代謝が向上しダイエットしやすくなることも挙げられるでしょう。
その他にも血流の改善はもちろん、腹横筋を使った呼吸方法の取得ができることもダイエット効果に貢献していると言えます。
歪みの改善
ピラティスは骨盤や肩甲骨などの正しい位置を意識しながら行うエクササイズであり、またそれに必要なインナーマッスルの強化も同時に測ります。
ストレッチのような柔軟性だけでなく、歪みに対して重要な細かい筋肉を鍛えることもできることから、歪みの改善につながるでしょう。
ピラティスが向いてる人はこんな人
肩こりや腰痛がある人
ピラティスは、前述したように体の歪みを整えるので、根本からあなたの悩みを解決するエクササイズです。
肩こり腰痛などの悩みを解決する一番重要なことは、まずは自分の動きを理解し、体の歪みや機能を取り戻すことです。
例えば整体やマッサージなどで改善できなかった、悩みがピラティスによって改善することも可能でしょう。
その理由はただほぐして一時的なリラックスとするのではなく、骨盤や肩甲骨の動きやそれを支える筋群を正しく鍛えて正しい使われ方にすると言うことがピラティスではできるためです。
アスリート・筋トレ愛好者
体の動きができないと、せっかくの筋力や技術を最大限発揮することができません。
ピラティスで動きの改善をすることで、思い通りの動きすることができ的確なトレーニング効果を得ることができるでしょう。
その結果、目標とする「ダイエット」なのか「スポーツ技術の向上」かは人それぞれですが、必ずピラティスが貢献してくれると考えます。
ピラティスには種類がある?
ピラティスには種類がいくつかあり、下記は代表的なものです。
マットピラティス
マットピラティスは、専用の機器を使用せずにマットの上で行うピラティスのトレーニング法です。身体の自重を利用したエクササイズが中心で、姿勢改善、柔軟性の向上、筋力トレーニング、バランス感覚の向上などの効果が期待できます。
マットピラティスは、基本的には個人で行うトレーニング法ですが、グループレッスンもあります。また、マシンがなくてもどこでも行うことができ、専用の機器が必要なく、比較的手軽に取り組むことができます。
マシンピラティス
マシンピラティスは、専用のピラティスマシンを使ったピラティスのトレーニング法です。バネや滑車などの装置を備えており、身体のバランスや姿勢を整えるためのトレーニングができるのが特徴です。
マシンピラティスでは、マットピラティスと同様に、身体の中心部分であるコアを中心にトレーニングを行います。マシンピラティスには、リフォーマー、チェア、キャディラック、トラペゾイドなどの種類があります。
マシンピラティスは、専用のマシンが必要のためインストラクターによる指導が必要です。
ピラティスのデメリット
ボディメイクには物足りない
ピラティスは、身体の中心部であるコアの筋肉を中心にトレーニングを行うため、他の筋肉に比べて運動強度が低いと言われています。そのため、筋肉を大きく増やしたい人や、高強度なトレーニングを好む人には、ピラティスだけでは効果を得られないと言えるでしょう。
ただ、前述したように、「高強度のトレーニングのためにピラティスで整える」考えるのが重要です。
ストレッチ効果は弱い
ピラティスには、ストレッチ効果があるとされていて、コアのバランスとともに柔軟性を向上することができるエクササイズです。
しかし、他のストレッチ方法と比較すると、そこまで期待できないと感じます。
そのため、特に柔軟性を向上させたい人には、ヨガを始め、通常のスタティックストレッチなどの併用もおすすめします。
まとめ
ピラティスは身体のバランスを良くするためのエクササイズであり、身体のコア(中心部)を強化することを中心に構成されています。
また、歪みの改善により、肩こり腰痛の方にもおすすめであり、体が整うことからハードにトレーニングをする人にも取り入れてほしいエクササイズです。
是非みなさんも参考にしていただき、ピラティスで体を整えていきましょう!
笹森大生(ささもり・だいせい)
・NSCA認定パーソナルトレーナー
・ゴールドジム公認パーソナルトレーナー
・AnimalFlow®︎公認インストラクター
大手フィットネスジムにて実績を積み、フリーランスのパーソナルトレーナーへ転身。現場において1000人以上の方へ指導・カウンセリングの実施。
現在、銀座のブライダルドレスショップと提携をし、ブライダルのためのボディメイクサポートプランも手がける。