インクラインダンベルカールは、上腕二頭筋を鍛えるトレーニング方法で、通常のアームカールとは異なり、一定の角度をつけたベンチ台に寝そべりながらアームカール動作を行う種目です。
このインクラインダンベルカールは、より上腕二頭筋がストレッチされることから、より筋肉が発達しやすいため男性の方はよく取り組む方も多い種目です。
本記事ではインクラインダンベルカールの正しいやり方について、設定すべきベンチの角度・傾斜や、重量・回数など現役トレーナーの私が詳しく解説していきます。
目次
インクラインダンベルカールの正しいやり方|角度・重量など
それでは早速、インクラインダンベルカールの正しいやり方や角度などを解説していきます。

足をベンチ台に乗せてスタートする。

グリップは、ダンベルの左側を握るようにし小指側を強く握る。

動作する際は腕を八の字にして行う。

ダンベルを下ろしたときは、足でベンチを踏ん張り上体が少し上にいくようにすることで、より上腕二頭筋が伸ばされます。

上げてくるときは、逆に足の力を緩めて、上体が少し戻ってくるイメージで行うようにしましょう。
ベンチの傾斜角度は30度?
インクラインダンベルカールのベンチの角度は 30〜45度 が適切とされています。多くのトレーナーは 30度 を推奨していますが、これは上腕二頭筋が最もストレッチされやすい角度であるためです。

角度が 30度より低いと ストレッチはより強くなりますが、負荷がかかりすぎるため適切な重量でのトレーニングが難しくなります。
逆に 45度以上 にすると負荷が分散し、通常のダンベルカールに近い動作となり、インクラインダンベルカールの特性が薄れてしまいます。
ポイント:
- 初心者は 30度 からスタート
- 負荷を調整しながら 30〜45度 で最適な角度を探る
- 角度が低いほどストレッチが強くなる
重量と回数は?
インクラインダンベルカールは、ストレッチを重視する種目のため、 高重量よりも適正重量でのフォーム維持 が重要です。
高重量を扱いすぎると、フォームが崩れやすく、上腕二頭筋ではなく肩や前腕に負荷が逃げてしまうため注意が必要です。
実際に、上腕二頭筋のトレーニングは高重量ではなく、低重量で丁寧にやった方が効果的と言われているエビデンスもあります。
参考文献:Effects of Rest Intervals and Training Loads on Metabolic Stress and Muscle Hypertrophy
ポイント:
- 8〜12回で限界が来るような適正重量で行う
- 反動を使わずにコントロールする
- 上腕二頭筋のストレッチを意識する
インクラインハンマーカールとの違い・やり方
インクラインダンベルカールと似た種目に インクラインハンマーカール がありますが、この2つの違いは ターゲットとなる筋肉 です。
違い:
種目 | ターゲット筋肉 |
---|---|
インクラインダンベルカール | 上腕二頭筋(特に長頭) |
インクラインハンマーカール | 上腕筋・腕橈骨筋 |
やり方:
- インクラインダンベルカール: 手のひらを上に向け、二頭筋をストレッチしながら上げる
- インクラインハンマーカール: 手のひらを向かい合わせ、より前腕と上腕筋に刺激を入れる
インクラインダンベルカールは最強?
インクラインダンベルカールは 上腕二頭筋をより強い刺激で鍛えられるため、「最強」と言っても過言ではありません。
この種目の特徴:
- ストレッチが強い → 筋肥大に効果的
- 反動を使いにくい → 正しいフォームで鍛えやすい
- 長頭を狙いやすい → 二頭筋の形を綺麗に作れる
上級者にも推奨される優れた種目ですが、正しいフォームで行うことが最も重要です。
インクラインダンベルカールは何キロからすごい?平均重量も解説
インクラインダンベルカールにチャレンジしている人は、「10kgできたらどのくらいすごい?」などと、自分のレベルを知りたい人もいるのではないでしょうか?
ここでは、インクラインダンベルカールは何キロからすごいと言われるのかについて解説し、平均重量や初心者におすすめの重量設定についても解説します。
また、通常のダンベルカール20kgできた場合のできた場合のすごさや見た目をご紹介している記事もあるので、上腕二頭筋を鍛えていきたいという人は併せてご覧ください。
初心者の平均重量は?
初心者の場合、 5〜7kg で10〜12回こなせるのが平均的な重量と言えるでしょう。
男性のトレーニーであれば、 7kg程度 からスタートし、徐々に重量を上げていくのが理想です。
10kg〜12kgはすごい?
10〜12kgで 8〜10回 できる場合は、中級者レベルといえます。
この重量で正しいフォームを維持できるなら、しっかりとした筋力がついている証拠です。
10kg以上の基準:
- 10kg以上で10回以上 → 中級者レベル
- 12kg以上で8回以上 → 上級者レベル
12〜15kgのレベルは?
12〜15kgのダンベルで 6〜8回以上 できるなら、上級者レベルです。
このレベルでは、
- フォームの維持ができること
- ストリクトに動作を行えること が求められます。
15kg以上を扱える人は、かなりの筋力を持っていると考えられますが、無理に重量を上げるよりも 正しいフォームでストレッチと収縮を意識する ことが重要です。
まとめ
インクラインダンベルカールは、上腕二頭筋を効果的に鍛えられる優れた種目です。
- ベンチの角度は30〜45度が最適
- 適正重量で8〜12回を目安に行う
- 高重量よりもフォームを重視する
- インクラインハンマーカールとの違いを理解する
- 12kg以上扱えれば上級者レベル
正しいフォームで継続することで、上腕二頭筋の発達を最大化できるので、無理のない範囲で取り組んでいきましょう!